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耳が不自由な方のサポート

耳が不自由な方のサポートをする時の注意点
講師:桶本さん

手話が出来る人でも、目を見て、口を大きく動かして話すようにしましょう。また、手話ができなくても大丈夫。同じように正面から目を見て口を大きく動かして、身振り手振りで話してください。以外と理解できるものです。

メモを持って、いつでも筆談が出来るようにしておきましょう。ポケットへ入る小さなメモ帳や、ケータイストラップになった短い筆記用具も販売されています。

踊っている時は、後ろの様子がよくわかりません。ぶつからないように気をつけてください。

2009-07-30

目の不自由な方のサポート

目が不自由な方のサポートをする時の注意点
講師:伊東さん

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挨拶をする時は、見える人の方から声を掛けて、握手をしてください。握手をすることで、あなたの身長のほか、いろんな事を察知して親近感を持つ事ができます。

「もう少し」とか「すぐそこ」ではなく、具体的に「何メートル」とか「何歩」と説明してください。また、前後左右、もはっきりと表現してください。

案内をする時は、半歩前を歩きます。案内する人とされる人の身長によりますが、案内する人の肩や腕、肘、肘の下などを持ってもらいます。案内する人は相手の手を持って、自分の肩や腕に導きましょう。持つ位置の目安は、不自由な方の肘がだいたい直角になるようにすると、ちょうど半歩分の距離になります。

階段やエレベーターの前では、上がるか下がるかをはっきり説明してください。階段の最後の段に足を降ろす前に「最後です」と声を掛けてください。そうすると、次の足を踏み出す前に階段が終わったとわかるので、バランスを崩す心配がありません。

小さな段差もつまずく危険がありますので、手前で立ち止まって、「段差があります」と伝えてから進んでください。

テーブルの上のものを説明する時に限りませんが、お茶や食事の時は、時計の針の位置で説明すると分かりやすいです。正面の12時から右側へ1時、2時、左側へは11時、10時の方向というわけです。また、熱いですよ、冷たいですよという説明も一緒にしてください。熱いものは特に注意が必要です。辛いですよといった情報も必要かもしれませんね。

決してしてはいけないことは、白い杖を持った手をつかんだり引っ張ったりすることです。また、いきなり肩をたたいたりせず、先ずは声をかけてください。

2009-07-30

コミュニケーションについて

発達障害や多動などの症状がある子どもをお祭りに連れていく時の注意事項ですが、全般的に子どもと接する時にもヒントになる内容です。子育ての参考に。
講師:伊藤先生(県立広島大学)

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動きを抑制するのではなく、予測して準備しておくことが大切です。お祭りで予測できる行動としては、迷子になる、物をねだる、興奮する、かんしゃくを起こすなどがあります。これらを予測して、事前に約束をしておきましょう。

みんなで決めておくことは、トイレなどの位置、集合場所、行ってもいい場所といけない場所などです。各自で決めておくことは、パートナーとの取り決めなどで、必ず手をつなぐことなどです。小遣いの金額なども決めておくと良いでしょう。あまりたくさんあると覚えられないので、適度な数にしましょう。

指示は具体的にしましょう。「ここで待ってて」ではなく「●●で待ってて」と場所を明確にしたり、「この人と手をつないで待ってて」というように、どこまで、いつまでと具体的に指示をしましょう。また、色んな指示を色んな人からされるとわからなくなってしまいます。この点にも気をつけて下さい。

パニックになったら、原因になった場所や人や物から離れましょう。例えば、オモチャが欲しいと泣き出したら、オモチャの見えない場所に行くようにします。そうして、説教をしたりしないで、黙って待ちます。

また、約束をする時や言って聞かせる時は、近くに寄って、穏やかな声で、静かに言うようにします。大きな声で怒るように言うのは逆効果です。

2009-07-30

車いすの介助

車いすの介助をする時の注意点
講師:桑田麻衣子さん

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前輪が小さなタイプの車いすは、側溝のフタの隙間にはまってしまうことがあります。格子状になっているグレーチングなどです。この場合は、溝に対して斜めに進むと、隙間にはまることなく通ることが出来ます。

電動車いすは重いので、車いすを動かすこと自体には手を必要としませんが、危ないので周囲の人は気をつけてください。

段差を昇る時は、後輪(大きな車輪)の内側にレバーのような棒状のものがありますので、それを踏みながら前輪を持ち上げて昇ります。もし、他にも人がいれば、肘掛けの前方を真上に持ち上げてもらうと、楽に前輪を持ち上げることが出来ます。

段差を昇る時も降りる時も、できれば、前輪を上げたまま後輪だけで昇り降りをすると良いでしょう。

また、昇る時も降りる時も、必ず声を掛けるようにしてください。障害のある方は身体に力が入りにくいので、車いすをいきなり動かすと、姿勢を保つことが難しく、とても怖い思いをします。
「上がりますよ。」「下りますよ。」と一言、声を掛けてから動かすようにしてください。

祭りの当日、踊りのチームの中では人が込み合っているので視界がさえぎられてしまいます。前方を開けるように周囲の人を誘導してください。

2009-07-30

目指すもの

「お互い様」と「お陰様」

「人にやさしい祭り委員会」は、「三原やっさ祭り」での活動を通じて、赤ちゃんから高齢者まで、障害の有無に関係なく、誰もが参加しやすい、観に行きやすい祭り、「笑顔」にたくさん出会え、「笑顔」があふれる祭り、そしてすべての人の願いである「人にやさしいまちづくり」を目指しています。

2009-07-23

委員会の活動のはじまり

人にやさしい祭り委員会は、県立保健福祉短期大学(現・県立広島大学三原キャンパス)のボランティア部の学生たちから始まりました。

1996年
人にやさしい祭り委員会発足
コンセプト「障害の有無に関係なく、みんなでやっさ祭りを楽しもう」
県立保健福祉短期大学のボランティア部の学生たちが、平成8(1996)年に徳島の阿波踊りにケア付きで参加する「ねたきりになら連」に刺激を受けて、三原市やっさ祭り実行委員会に「人にやさしい祭り委員会」が誕生し、現在まで活動を続けていくことになる。
身体障害者福祉施設である寿波苑に協力を求め、人にやさしい祭り委員会として初めて当事者のみなさんと8月9日(金)に参加。

1998年
明日に架ける橋チーム発足

2000年
三原市社会福祉協議会と三原市ボランティアセンターが、地域のボランティアや団体、個人に呼びかけ、第25回記念三原やっさ祭りの「人にやさしい祭り委員会」の新たな組織化について協議し、今までの流れを引き継ぎながら地域のネットワークを再構築。

2009-07-23

委員会発足前の動き

人にやさしい祭り委員会発足以前の「やっさ踊り」での活動を、三原市社会福祉協議会の資料より紹介します。

第1回大会/昭和51(1976)年
やっさ祭りに老人福祉施設の入所者や身体障害者の方を招待。

第3回大会/昭和53(1978)年
「三原ボランティア協会(現在の三原市ボランティア連絡協議会)」のチームとして、三原ライオンズクラブの支援を受けて障害者が参加。
このチームでの参加は昭和56(1981)年まで続いている。

その後、少し記録が途絶えているが、
昭和59(1984)年、昭和61(1986)年〜63(1988)年
三原市民生・児童委員連合協議会、福祉関係団体、三原市社会福祉協議会、三原ボランティア連絡協議会、障害者の合同チームとして出場。

平成元(1989)年〜平成10(1998)年
三原市民生・児童委員連絡協議会が主体となって障害者もボランティアも一緒になって平成10(1998)年まで出場。

2009-07-23

研修会

楽しく安全に「やっさ踊り」を楽しむために、サポートの仕方を学びます。

車いす介助の仕方、目の不自由な方のためのガイドヘルプ、手話、コミュニケーションに障害をもつ子どもへの関わり方など、ちょっとした技術研修をします。

一緒に楽しく過ごすことで初対面の者同士が友だちになれた瞬間、学んだ技術は単なる技術ではなく、温かな心の通ったコミュニケーションになります。このような「人への関わり」が、道や、駅や、お店や、地域の中でごく自然に生まれる、三原が笑顔あふれる町になることを目指しています。

2009-07-23

要約筆記ボランティア

踊りのメインステージのある駅前ロータリーに、要約筆記のスクリーンを設置しています。

スクリーンが駅前のロータリーに設置され、耳の不自由な方だけでなく、多くの人たちがチームの紹介文を目にすることができるようになり、より身近に楽しむ事が出来るようになりました。

2009-07-23

手話通訳

メインステージで手話通訳をしています。

全国的にもたいへん先駆的な取組みですが、祭りのメインステージには「手話通訳」が自然な形で、あたりまえのように付いています。

2009-07-23

人にやさしい観覧席

スタッフがサポートする「人にやさしい観覧席」を用意しました。

お祭りの人混みの中に出て行きにくかった、お腹のおおきくなった妊産婦のお母さんやベビーカーを押した親子連れ、またシルバーカー、車いすを利用するようになったことで「やっさ踊り」を見ることをためらっていたり、諦めていた方も気軽に参加できるように配慮し、多くの方が観覧されていました。

また今年からは、赤ちゃんに授乳できるスペースも設置されるようになりました。

2009-07-22

明日に架ける橋チーム

「三原やっさ踊り」に参加したいと思うすべての方々が、安全に楽しむためのチームです。

病気や事故、加齢によって車いすを利用するようになった方など様々な理由で今まで外出を諦めていた方々が「三原やっさ踊り」に参加されるようになりました。

2009-07-22